【新潟】プレステ５注文も届いたのは水… 被害者が語るネットオークション詐欺の手口

インターネットにまつわる詐欺事件。オークションサイトで人気ゲーム機を購入したはずが、届いたのは水…。被害に遭った女性がＢＳＮ新潟放送の取材に応じ、その手口を証言しました。

【長岡市に住む女性（３０代）】
「怒りしかないですし、裏切られた気持ちでいっぱい」

やるせない心のうちを話すのは、新潟県長岡市に住む３０代の女性です。今年１月、インターネットのオークションサイトで家庭用ゲーム機「プレイステーション５」を落札しました。

【長岡市に住む女性（３０代）】
「主人と子どもの誕生日が１月だったので、誕生日プレゼントとして買おうかなと思った」

去年１１月に発売されたプレステ５。販売前から予約が殺到し、抽選に応募しても買えないほどの爆発的人気となりました。７年ぶりのモデルテェンジということもあり、人気は一向に落ち着かず、今も入手困難が続いています。

【長岡市に住む女性（３０代）】
「何件か予約はしていたんですけど、なかなか（抽選に）当たらなかったので…。正規（のルート）で買えれば一番いいことではあるんですけど」

オークションでは定価より２万円ほど高い、６万２８００円で落札しました。子どもと夫が喜ぶだろう。そんな期待を込めて買ったプレステ５でした。ところが…。

女性は郵便局で荷物を受け取りました。代金を支払い、段ボールを開けると、何と入っていたのはプレステ５ではなく、２リットルの水だったのです。

【長岡市に住む女性（３０代）】
「あぜんというか、言葉がでない状態。（相手に電話しても）『もう電話は使われておりません』となっていた」

県警は詐欺の疑いで、滋賀県東近江市の無職・徳岡郁子容疑者（４１歳）を逮捕・送検しました。

「荷物は送ったけど、中身は確認していないので分かりません」 徳岡容疑者は調べに対し、容疑を否認しました。インターネットオークションを悪用した、今回の詐欺事件…。

【新潟県警 安全安心推進室　原伸一室長】
「インターネットオークションは『個人間の取引』。納得がいくまで商品を見せてもらったり、質問したりすることが重要」

被害に遭わないために有効な方法の一つが、「エスクローサービス」です。商品の売買の際に買い手が支払った代金を、いったん第三者が預かり、その後、売り手に受け渡す仕組みです。

【新潟県警 安全安心推進室　原伸一室長】
「エスクローサービスを嫌がり、直接取引を要求してくる場合は警戒してほしい」

被害に遭った女性と、徳岡容疑者の実際のやり取りです。

「ご連絡ありがとうございます。伝票番号をまたお伝えします。”ゆうパック代引き”になります」

徳岡容疑者はエスクローサービスを利用することのできない、「代引き」を指定してきました。

【長岡市に住む女性（３０代）】
「オークションとかフリマアプリだと、”評価”があると思うんですけど、（徳岡容疑者は）評価がゼロだったので、そういうところもちゃんと見て取引しないといけないのかなと思います」

この取引は詐欺ではないか？ 見極めるためにはポイントがあるそうです。相手の過去の取引の実績・評価はどうか。商品についての質問に、具体的に答えてくれるか。他のオークションと比べてとても安いなど、相場とかけ離れていないか。また、少しでも違和感があれば、取引を途中でやめる勇気も大切だということです。

【長岡市に住む女性（３０代）】
「今の時代、インターネット等ですぐ手に入るものなので、便利なのはいいんですけど、やっぱり落とし穴というものもあって、どんなに欲しくても一度考えてから、（相手と）連絡を取って使用するのが一番安全かなと思います」
BSN新潟放送

https://news.yahoo.co.jp/articles/f634a11b53feee3e172701298a2fd7a74496566e